2015年5月20日水曜日

祝着のシミ抜きと柄足し



もうすぐ出産を迎えるわけですが、
そんな私にも赤子の時代、子供の時代がありました。(当たり前)
そしてその時代に、お宮参りや七五三などの行事を
一通りしてもらっていたことを、
写真を見て振り返ったりしております。




今回、お腹の子がおそらく女の子だろう、とわかった時点で、
私のお宮参りの祝着にも、ついに長の眠りから目覚める時が
訪れました。




そして私の目の前に現れたのは。。。。
バーーーーン!!!
シミだらけの祝着!!!!
お見事!!というくらいの変色ぶりでした。




喜美子さんとしては、他の着物はきれいのに、
なんでこれだけ!!?
ということらしいです。
原因については色々考えられますが、
ココではまあ、それはひとまず置いておくとして。




喜美子さんも、ほんとにきれいになるのか、
と半信半疑だったことと思いますが、
なんとかこれを使って、母娘二代で同じきものの写真を撮りたい、
とわたくしがんばりました。




それでは、ビフォーアフターをご覧ください。




ビフォー①左前袖
シミの程度としては、ここが一番きつかったです。
カメラでは写り切っていないので、
感覚的にはコレの2倍くらいの変色ぶりと
思っていただければ。
白場の変色もですが、
柄の中もばっちりシミがでています。





アフター①
生地の強度がそこそこあったので、
柄足しは最小限にして、
白場はシミ抜き、
柄中は金と胡粉直し併用で直しました。






ビフォー②左後袖
白場のシミは、ここが2番目にきつかったです。




アフター②
かなりすっきり直せたと思います。






ビフォー③背中の柄中
胡粉の部分(ボタンの中の白部分)は胡粉で直します。
お化粧をし直すようなやり方です。







アフター③
胡粉部分がきれいになると、
かなりスッキリいたしますね!






ビフォー④背中裾
柄中も容赦なく変色です。
水色部分は色胡粉で、
その他は金加工でお直ししました。








アフター④
裾の朱色部分にもきつく変色が出ていたので、
これは柄足しをして隠しました。






ビフォー⑤後ろ身全体
このような柄行でした。





アフター⑤
裾の朱色部分に柄足しをしましたので、
加工後はこのようになっています。
























というわけで、着用出来るくらいにお直しできたと
思います。


今回は、生地的にも染料的にもシミ抜きが出来る状態でしたので、
このような直し方をしましたが、
たとえシミ抜きできない種類の着物でも、
お直しの方法はありますので、
どうかな?と悩まれる前にご相談いただければ、
と思います!




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